ばおわー旅行記

自転車旅の備忘録

故郷への旅 一日目(東京~小田原)

出発の朝。3月14日。ホワイトデーなのでラボの女性陣にお返しのチョコを渡し、行って来ますと挨拶する。ようやく始まるんやなぁ...

家に帰って自転車の整備をしていると、なんかソワソワしてきた。今回の故郷を目指す旅にはいろんな目的があったのだが、それはまた別の機会に。旅をするのに理由なんかあるか!てやんでぃ!みたいな漢気ある旅もいいけどね。4年間東京で過ごしてきて、どうも心に引っかかるものがあって、同時に望郷の想いが募ってきて、それならたまには故郷へ帰ろう、と思ったということです。でもどうせ帰るなら自転車がいい。自分の足で帰りたい。僕にとって自転車とは彼女みたいなもんだからなぁ(?)

自転車の装備品をチェックしていざ出発!午後一時半というかなり遅い時間だけどまぁゆっくり焦らず行こう。気になるのは雨。ポツポツと降っていたのでちと心配。事前に天気予報を調べておいたけど雨は想定していなかったので幸先が悪い。始まりはいつも雨。思い出はいつの日も雨。

ママチャリでだけど鎌倉までは2回行ったことがあるから、横浜までの道は慣れている。あっという間に横浜を超えて、関内を通らずに戸塚へ。このあたりから初めての道でやっと旅の始まりという感じである。これだよこれ。このあたりは地味に坂が多くて山を切り開いてニュータウンにしたのかなぁ。実はこういう街が好きだったりする。なんでもないけど戸塚駅の歩道橋でパシャ。

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愛車のふえぇ君(FEDERALって名前だから...)はどこで撮ってもカッコいい。

いつものように、ここで生まれ育ったらどんな人間になってただろうなぁともう1つの別の人生を妄想したりする。これぞチャリ旅の醍醐味やで。出発が遅く、もう夕方だったから目をつけていたゲストハウス「侍御宿」がある小田原まで行くことに決めた。実はゲストハウスに泊まるのは初めてで、今までは意外と漫喫やビジホばかりだった。今回の旅の目的として、色んなバックグラウンドを持つ人と交流するということがあったから、ゲストハウスでの交流が楽しみだ。

50kmほど休憩なしで走って疲れたのでセブンで一休み。割ととばしてきたしあんまり景色を楽しめてないなぁ。もう夕方だしあまり時間もない。やっぱりもっと朝早く出発すべきだった。小田原まではあと40km。すぐにまたスタートし30号を走り海沿いへ。藤沢のあたりを抜けて海を目指す。そして...やっと波の音が聞こえてきた。ウェミダー!奈良県民にとって海は珍しいからテンションあがる。内陸の人間にとって海は未知の世界への入り口である。暗くて何も見えないけど。暗いけど海岸沿いは歩道も広くとても走りやすい。バイクでブンブン走りたくなる気持ちもわかる。この辺に住んでたらどうなってただろうなぁ。サザンの歌詞にあるような青い青春を送っていたのかなぁ。そう考えながら茅ヶ崎に背を向けた。

平塚を超えて大磯に入るあたり歩道がなくなってるから134号を選択。住宅街をを通り晩御飯の匂いを嗅ぎながらそこにある日常を壊さないようにゆっくりと走る。しばらくして1号にもどり、とにかく夜も遅いし早く宿で休みたかったから脇目も振らず小田原へ急ぐ。
ようやく8時前ごろに小田原に到着。セブンで一休みして宿への道をグーグルマップさんで探す。しかし便利な世の中だなぁ。僕が昔北海道をチャリでまわった時は紙の本で重かったしスマホんてなくてガラケーで情報収集してたもんなぁ。スマホで簡単に宿が見つかりチェックイン。白髪の気の強そうなおっちゃんに案内されると、ロビー(というか共同の居室?)には中国人の女性2人が談笑していた。特に挨拶もなく、今度は看板猫が出迎えてくれて僕も心の中でぷいにゅ~と挨拶する。ここのゲストハウスはいかにも外国人ウケを狙ってるとこでいわゆる日本的なものがたくさんあった。

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季節も過ぎたのに未だにひな壇が飾ってある。そもそも名前からして侍は狙いすぎだろう。何でもサムライつけりゃええもんちゃうで。サムライよりも農民の純朴でまっすぐな生き方もカッコええんやで

ゲストハウスは相部屋で寝ることがスタンダードで、一番奥の二段ベットの下を確保する。見知らぬ人と相部屋で寝るのが嫌な人もいると思うけど、僕は自衛隊の訓練で何日も男臭い部屋で共同生活してたので特に気にしない。相部屋にはバックパッカーの東アジア人っぽい男が既に寝る準備をしていた。東アジア人は顔が似てるけど、何となく違いがわかることが多い。けど彼はその全ての特徴を含んだような顔で何人かよくわからなかった。彼とは特に会話もうまれそうにないし腹も減ってたからなんか食いに小田原の街へ繰り出すことにした。

駅の周辺をブラブラしたけど、特に良さそうな店はないし、雨も降ってたし適当なラーメン屋にでも行こうとしたら何やらお馴染みの看板が。「さくら水産」ここにもあるのか。そういえば俺たちのホームであるさくすい本郷店が潰れるということでこれは行くしかない!と思い入店。俺たちの卒業に合わせて潰れるのは、これからなかなか会えなくなるかもしれない人を思わせて感傷的になるね。ここも本郷店同様人がいない(そら潰れるわ)いつものようにさくら心とご飯セットを頼んで1人で乾杯。

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とりあえず1日目お疲れ俺。普段はガバガバさくら心を飲むけど今日は一杯でけっこう酔ってしまった。意外に疲れがきてる。食べ終わるとすぐに宿に帰って寝る準備をする。しかし本当に奈良まで帰れるんかな...えらいことしてもうたで...と弱気になる。明日のプランを考えて初日は無難に終了。

 

本日の走行距離
だいたい95kmくらい(サイコンを記録するのを忘れてしまった...)